親知らずとは?
大人の歯は、13歳前後までに全部(前歯から第二大臼歯まで、28本)生えます。
ですが、それからかなり遅れて20歳前後に歯の列の一番奥に生えてくる歯があります。
この歯のことを、「親知らず」、「第三大臼歯」あるいは「智歯(ちし)」と呼びます。
上アゴ、下アゴ、左右の計4本あります。
上アゴの親知らずは、上の歯の一番奥の歯茎とその外側に生えてきます。
下アゴの親知らずは、下の歯の一番奥の歯茎と頬の粘膜の間に出てきます。

最初は、そこの歯茎がだんだん盛り上がってきて気づきます。
そのうち、歯の頭が歯茎を突き抜けて徐々に出てきます。
親知らずは、大人になったころに親に知られることなく
生えてくる歯のことです。
一般的に、真直ぐ生えてくる人は珍しく、斜めに生えたり
真横に生えたり、まったく出てこない人もいます。

誰もが、抜歯に対して不安や緊張があるものです。
ましてや親知らずの抜歯は、抜歯の中の横綱。
ですが、抜歯の大変さには個人差があります。
先入観は捨て去り、自分の場合は抜歯がどの程度大変なのか十分に説明を受け、
納得するまで質問し、後は先生に任せてがんばりましょう。
当医院では、下あごの親知らず1本の抜歯にかかる時間はどの場合でも、平均30~40分です。
時間がかかればかかるほど、腫れや痛みが強く出やすいものです。
短時間で、歯肉や骨にダメージが残らないように抜歯することを心がけております。
歯を抜くと、歯が埋まっていたところに穴ができます。
歯はアゴの骨に生えているので、穴の中からじわじわと出血します。
例えば、刃物で指を怪我したとき、まず出血しているところを押さえ、強く圧迫します。
圧迫により血液が固まり出血が止まります(止血)。
歯を抜いた後の出血も、できた穴をガーゼなどで押さえ、口を閉じて歯で圧迫して止めます。
圧迫する時間が短かったり、圧力が弱かったり、ガーゼがずれていたりすると、なかなか止まらないこともあります。
最低30分ガーゼをしっかり抜歯したところに当て、口を閉じて圧迫します。
その後、ゆっくりとガーゼをはずし捨てます。
直後に強くゆすいだり、食事をしたりするとまた出血することがあります。
傷が動いて固まった血がはがれるからです。
その時は、再度新しいガーゼで押さえ、口をしっかり閉じて圧迫します。
抜歯後、12時間ぐらいは、抜歯した傷から出血があります。
ガーゼにて圧迫して止血しますが、唾液で解けた血が、翌朝まで残ることもあります。
顎の腫れは12時間で徐々に腫れ、24時間で最大に達し、48時間過ぎてから引き始め、
1週間ぐらいで腫れが引きます。
顎の腫れが引き始めた頃、顎の皮膚が黄色くなります
(内出血のあとにでる変化)。
ですが徐々に吸収され元の皮膚の色に戻ります。
痛みは、12時間でピークを迎え、その後自然に軽快します。
抜歯直後(麻酔が効いている間に)に鎮痛剤を内服すると、寝る前にさらに1錠飲むと朝まで痛みを感じることなく眠ることができます。
その後、1,2回服用すれば痛みは治まります。
ただし、抜歯した傷の経過がよくないと持続的な痛みが出ます。
常に痛み止めを飲まないと我慢できないほどの痛みになることがあります。
この状態を、「ドライソケット」と言います。
「ドライソケット」とは、抜歯した穴が血液の塊で塞がれるところが、
血液の塊はなくなり食べカスがつまり、
歯を支えていた骨が露出してしまった状態のことです。
喫煙者や血液凝固が十分でない抜歯、貧血がある方などに生じます。
抜歯後、3、4日経過してまだ痛みが続く場合は、「ドライソケット」を疑ってください。
この場合、口腔外科専門医にご相談ください。
当医院では、抗生剤と鎮痛剤を含む軟膏ガーゼを使用することで、
創傷治癒を速め、
痛みを取り除く治療を行っております。