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抜かない治療 歯根破折 (VRF:Vertical Root Fracture)・口腔外接着再植法33

院長の大倉です。

今回は、開院当初から定期的に通院中の方です。

75歳から来院され現在92歳になられます。

定期検診・口腔ケアに通院さて、現在22本の歯が残り8020を達成されております。

一昨年から左下6の歯肉の腫脹を繰り返し潰れて膿が出る状態が続いていました。


初診のレントゲン写真では、異常はありませんでしたが、一昨年のレントゲン写真では、左下6の近心根に骨透過像を認めます。
初診時のレントゲン写真です。

一昨年、症状が出た時のレントゲン写真です。

根尖性歯周炎が考えられ、被せ物を除去して根管治療を行いました。

しかし、炎症は軽快せず、レントゲン写真の透過像も広がりました。

症状と経過から、近心根の歯根破折が疑われ、一般的には抜歯の適応と判断されますが、歯根破折を治療することが出来る可能性があれば、「口腔外接着再植法」行うこととなりました。

抜歯します。

近心根側面に歯根破折 (VRF:Vertical Root Fracture)を認めます。

破折分離は認めず、亀裂と判断しました。

分離し、

洗浄しました。


接着します。


破折の状況、接着の状態、歯根膜の保存状態から分岐部病変の残存が予想されますが、炎症のコントロールは可能で、再度、噛むことは出来ると判断しました。

そして、再植します。

固定しました。

約一年半後の口腔内状態です。

分岐部は交通していますが、歯根破折の炎症は消失しました。

当然、術前と同じように噛むことが出来ます。

術後のレントゲン写真です。

術直後

3ヶ月後

1年半後です。

骨の再生は不十分ですが、炎症の消失と咀嚼ができたました。

このように、92歳の高齢者でも、状況によっては「口腔外接着再植法」により咀嚼機能の維持が可能であったケースです。



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