歯根破折・口腔外接着再植法27
院長の大倉です。
今回は、ブリッジの支台歯が歯根破折を生じてしまったケースです。
ブリッジの支台歯の歯根破折は臨床でよくみれます。
一般的に歯根破折歯は抜歯されることが殆どです。
ブリッジの支台歯が抜歯されると歯の欠損が増えるため、再びブリッジによる治療が困難な事が多く、義歯あるいはインプラントによる治療となります。
症例です。
左上4のブリッジの支台歯が歯根破折を生じています。
レントゲン写真から歯根周囲に骨透過像が認められます。
ブリッジを外すと残痕状態でした。
抜歯を行うと歯根破折を認められました。
洗浄し、不良肉芽組織を取り除きました。
接着しブリッジに固定しました。
半年後の状態です。
歯肉の炎症は消退し、歯もしっかりしました。
術直後のレントゲン写真です。
半年後のレントゲン写真です。
骨が再生しています。
現在、咀嚼に関しては問題なく、歯肉の違和感もなく、快適に過ごしています。
このように、ブリッジの再生に一時的に寄与出来ました。
長期的な予後は慎重に観察が必要です。