歯根破折・口腔外接着再植法28
院長の大倉です。
今回もブリッジの支台歯が歯根破折を起こしているケースです。
歯根破折には、完全な破折と不完全な破折があります。
今回は不完全な破折です。
口腔内の初見です。
レントゲン写真です。
CT画像から内外側に骨吸収を認め、歯根破折が疑われました。
治療です。
ブリッジを一旦外します。
顕微鏡で歯根破折を確認しました。
破折線を形式し、不良肉芽組織を取り除き、接着剤を流し込みました。
再植後半年が経過しました。
術前のレントゲン写真です。
術後4カ月のレントゲン写真です。
吸収していた骨が徐々に再生しています。
今回のようにフィステルが歯肉に生じている場合、原因が根尖性歯周炎によるものか歯根破折によるものか、臨床的判断が難しい場合があります。
この場合、CT画像から歯根破折の特徴的な所見が得られることで診断されます。
適切な診断が、より良い治療結果に結びつきます。
歯科用CTの有用性を改めて認識します。