抜かない治療・意図的再植6
院長の大倉です。
今回は、84歳の方です。
ブリッジの支台歯がトラブルとなり、このままでは抜歯して取り外しの義歯となるケースですが、患者さんのご希望があり、歯を抜かないで残して問題を解決する方法を検討しました。
術前のレントゲン検査から歯根の側面に穴が開いていてそこが感染源となって炎症を生じていました。
レントゲン写真から5番の歯の後の骨が吸収しているのが分かります。
今回は原因の精査と歯を極力残すために「意図的再植法」を選択しました。
ブリッジを外しました。
5番の歯を一度抜歯します。
超音波にて原因物の除去を行います。
再植して仮歯のブリッジで固定しました。
術直後のレントゲン写真です。
再植状態を確認しました。
術後4ヶ月目のレントゲン写真です。
骨の再生が一部に見られ、歯の動揺もな句なり、再度ブリッジを入れました。
このように80歳を過ぎても、骨の再生が見られ、再度ブリッジを入れて食事が出来る様になり、QOLを維持する結果となりました。
さらに今後は、口腔ケアを通じて炎症の再発を防いで行くことが大切です。