口腔外歯根端切除逆根充法(意図的再植法) 2
院長の大倉です。
今回は、歯根の状態がかなり悪く、一般的には抜歯となる状態の歯でした。
疲れると必ず歯肉が腫れて膿が出る。
噛むと違和感がありしっかりと噛むことが出来ないとのことでした。
レントゲン撮影から複数の根尖病巣が発生し、髄床底は穿孔しほとんど保存不可能に近い状態です(黄色矢印)。
今回は、この歯を症状を取り除き、再び嚙めることを目的に「口腔外歯根㟨切除逆根充法」を行いました。
抜歯前の状態です。
既に、歯冠部は取り除いております。
抜歯を行い、口腔外に取り出しました。
歯の状態です。
歯根の周囲には赤くなった炎症性肉芽組織が付着しております。
肉芽組織を取り除いて、根尖と穿孔部位を確認します。
超音波にて汚染物や感染歯質を完全に除去します。
接着材にて逆根充と穿孔部の完全封鎖しました。
抜歯窩の状態です。
肉芽組織を十分に掻爬した上で歯を元に戻します。
縫合糸で歯を固定します。
そしてコアを入れて冠を被せました。
現在、6ヶ月経過していますが順調で、違和感なく噛むことが出来ています。