歯根破折・口腔外接着再植法16
院長の大倉です。
今回は、前歯の歯根破折のケースです。
抜歯即時インプラントの適応ですが、ご自身の歯を残す治療法を強く希望されたため、口腔外接着再植法を行いました。
レントゲン写真です。
歯の中央部分に破折を認めます。
左上の前歯の歯肉に炎症が認められ、歯の動揺もありました。
破折しているため、歯冠部と歯根が分離されて抜歯されました。
根管内に金属ポストが認められます。
接着するために、根管内の金属ポストを除去し、炎症性肉芽組織も取り除きました。
ファイバーポストを新たに根管内に挿入し、スーパーボンドにて接着しました。
再植前には、十分に抜歯窩を搔爬 します。
再植した状態です。
もとの位置に固定します。
再植直後のレントゲン写真です。
歯根破折の状態、歯槽骨の吸収、炎症の程度など、条件によっては口腔外接着再植法を行うことが出来ますが、咬合状態や歯軋りなどに注意して経過観察を行う必要があります。