









ライフコースに対応する医療 CORRESPONDENCE
妊娠中
当院では、世田谷区主催の産前産後検診を無料で行っています。妊娠中はホルモンバランスの変化やつわりによるお手入れ不足により、虫歯や歯周病のリスクが妊娠前よりも高まります。お母さんのお口の状態は、お腹の中にいる赤ちゃんにも影響しますので、歯科医院の検診やクリーニングを利用してリスクを最小限に抑えるよう努めましょう。出産前に一回、出産後に一回の検診は忘れずに受けることをおすすめします。
0~2 歳
生涯における虫歯のリスクは、3歳までに決まります。歯が1本でも生え始めると、虫歯のリスクは発生しますので、しっかりお手入れができる環境を整えておくことが重要です。そのためには、「お口の中を触られることに慣れさせておく」「歯ブラシが歯にあたる感覚に慣れさせておく」といった工夫が欠かせません。
世田谷区主催の1歳6か月児歯科検診や2歳6か月児歯科検診では、歯の本数や虫歯の有無の確認、歯肉や舌など粘膜のの確認、歯磨き指導、歯を強化するためのフッ素塗布などを行います。3~4 歳
世田谷区主催の3歳児歯科検診では、歯の本数や虫歯の有無の確認、咬み合わせや歯並びのチェック、歯肉や舌など粘膜の確認、歯磨き指導、歯を強くするためのフッ素塗布などを行います。世田谷区からフッ素塗布券が配布されますので、ぜひご活用ください。
原始反射である指しゃぶりは、3歳までは問題ありませんが、それ以降続く場合は歯並びに影響するため注意が必要です。唇を咬む、舌を前に出すといったお口周りの癖も、歯並びに大きく影響を及ぼしますので、生え変わりの時期(6歳ごろ)までには可能な限り治しておくのがベストといえます。5~8 歳
4~5歳ごろに第一大臼歯が生え始めます。生えかけの歯は他の歯よりも低い位置にあるため、毛先が届きにくく、お手入れを入念に行うことが大切です。お子様の自分磨きだけでは不十分ですので、ご家族の方による仕上げ磨きも引き続き行ってください。満6歳までは自治体からフッ素塗布券が配布されます。
この時期は、口腔機能検査を行って「嚥下機能(飲み込む機能)」や「咀嚼機能(咬む機能)」「舌の位置や力」なども確認します。異常が見られた場合は、機能向上のためにマイオブレースという取り外しが可能な装置の使用をご提案しております。お口周りの筋肉が鍛えられるため、嚥下機能や咀嚼機能などの向上に効果的です。小・中・高・大学生
小学生(6~12歳)では、歯の生え変わりが進み、成長による変化が著しいです。定期健診でフッ素塗布やシーラント、正しいブラッシング方法を学び、虫歯を予防しましょう。乳歯と永久歯が混在する時期に歯並びや咬み合わせによっては、顎のバランス調整や歯列の拡大を目的としたI期治療を行います。
中学生(12~15歳)では、永久歯が揃い、II期矯正治療を検討する時期です。個々の生活スタイルに合わせた治療法を提案し、部活動や試験などのスケジュールも考慮します。
高校生(15~18歳)は、親知らずが生え始めることがありますので、定期的なチェックが大切です。また永久歯列となるため、矯正治療は成人矯正となります。
大学生(18~22歳)では、食生活や睡眠の乱れに注意し、将来を見据え、虫歯・歯周病を予防する定期検診とクリーニングの継続が重要です。成人
世田谷区主催の成人歯科健診では、40・45・50・55・60・65・ 70歳を対象に虫歯や歯周病の検査・診断を行っております。口腔がん検診は、世田谷区では61・66・71歳を対象に、「玉川歯科医 師会」では年齢を問わず実施しています。
さらに、50歳以上の方は「嚥下機能(飲み込む機能)」や「咀嚼機能(咬む機能)」「舌の位置や力」などを確認する口腔機能検査を保険適用で受けられます。問題が見つかった場合は、リハビリも行えますのでぜひご活用ください。
※各健診の対象/詳細については、下記をご参照ください。高齢者
お口や全身の機能低下の影響は、社会とのつながりや関わり方にも影響してきます。心身の活力が低下した状態を「フレイル」といい、その状態になる前段階であるお口の機能低下がみられる状態を「オーラルフレイル」といいます。しっかり噛める、しっかり飲み込めるといった環境は、ご本人の心身の健康に大きくつながるため守らなくてはいけません。
当院では、オーラルフレイル予防の検査や治療、リハビリに力をいれています。オーラルフレイルが進行した状態を表す「口腔機能低下症」の方も対象です。世田谷区主催のすこやか歯科健診は、75歳以上の方が対象となります。成人歯科と同様の虫歯や歯周病の検査・診断を提供しています。
口腔機能検査 ORAL FUNCTION TEST
口腔機能検査では、「口腔衛生状態」「嚥下機能(飲み込む機能)」「咬合力(咬む力)」「低舌圧(舌の力)」「咀嚼機能(咬む機能)」「口腔乾燥」「舌口唇運動機能」を評価し、リスクの有無や程度を確認します。小児の場合、唇や舌、頬などの筋肉や動きに問題があると、歯並びが乱れたり気道が狭くなることで食べ物が詰まるリスクが高まります。
その対処法として、マイオブレースという装置を用いて、口腔機能の向上に取り組んでいます。50歳以上の方でお口の機能に問題がある場合も、小児のケースと同様に食べ物が詰まるリスクが上がり、活力低下につながる可能性があります。リハビリやお口の健康体操で改善を目指しましょう。

産前産後検診 PRENATAL AND POSTNATAL CHECKUPS
妊娠中は、ホルモンバランスの変化やつわりによるお手入れ不足によって虫歯や歯周病のリスクが高まります。基本的に、麻酔が必要な治療は妊娠中は避けなくてはいけません。虫歯菌や歯周病菌は赤ちゃんにも悪い影響を及ぼし、特に歯周病は早産や低体重児出産の可能性が高くなることが分かっています。
ご自宅でのお手入れを頑張るのはもちろんですが、目立った自覚症状があまりない歯周病予防には、定期検診が必要不可欠です。赤ちゃんの未来を守るためにも、妊娠中や産後の検診は忘れずにお受けください。
※各健診の対象/詳細については、下記をご参照ください。
