スタッフブログ

垂直歯根破折・口腔外接着再植法18

院長の大倉です。

今回は、上顎小臼歯の歯根破折のケースです。

昨年から食事の際に違和感を感じ、最近では食事の際に痛むため、反対側でしか噛むことが出来ない状態です。

口腔内写真です。

右から二番目の歯が歯根破折と根尖性歯周炎を起こしております。


レントゲン写真です。

中央の歯に太い金属コアとメタルボンドセラミッククラウンが装着されております。

根は、上顎洞に突出し洞粘膜の炎症所見である影を認めます。

今回、口腔外接着再植法により問題点を解決します。

まず、抜歯を行います。

被せ物とコアが外れました。

さらに、歯根は三分割され抜歯されました。

汚染が進み、歯根周囲に炎症性肉芽が付着していました。

まず、専用の器械で除染します。

歯根膜を傷害しないように汚染部分のみを丁寧に処置し本来の歯の状態に戻します。

元の歯の状態に戻るか、一度接着の前に歯の形にします。
特に三分割されているので、再現性は重要です。

ファイバーポストを1本使用して接着剤にて歯根を元の状態に再現しました。

抜歯されたところを十分に掻爬した後に接着した歯根を元の位置に戻します。

再植です。

縫合糸にて歯根を固定します。

2ヶ月後、支台を調整し仮の歯を入れて様子を診て行きます。

術後、約3ヶ月を過ぎると噛めるようになってきます。

最後に今回はオールセラミッククラウンを被せました。

術直後のレントゲン写真です。

術後2ヶ月のレントゲン写真です。
歯根周囲に骨の再生が認められます。
上顎洞の炎症も消退してきております。

術6ヶ月のレントゲン写真です。
さらに歯根周囲に骨の再生が認められます。

歯根膜腔もはっきりわかります。

上顎洞の炎症は認められなくなりました。


このように、まだ短期的な経過観察ですが、本来の歯の形態と機能を取り戻すことが出来ました。

これからさらに長期的に観察を続けます。



前歯歯根破折・口腔外接着再植法17

院長の大倉です。

今回は、前歯の歯根破折に対して口腔外接着再植法を行いました。

前歯の2本が歯根破折の疑いと根尖部の病巣から歯肉の腫れを繰り返していました。 

レントゲンです。

根尖に黒い影を認めます。
 

歯を一度抜歯します。
  
  

抜歯された歯です。

2本とも破折が原因で歯が変色し、汚染が進んでいました。

    

丁寧に変色と感染した組織を取り除きます。

   
  

 

ファイバーポストを挿入して、接着材にて元の歯の状態に戻します。
   
 
  

病巣を十分に搔爬した後に歯を元の位置に再植します。

口腔内に戻した状態です。

白いところは接着材です。

仮歯を装着して歯の裏から固定します。

   

仮歯を連結して1ヶ月固定します。
  

1ヶ月後に固定を外しました。

仮歯を除去したところ、歯肉の炎症は改善し良好な状態です。

  

最終的な被せ物を入れました。

  

術直後のレントゲン写真です。

  

術後3ヶ月のレントゲン写真です。

根尖部の影は消え、歯槽骨の治癒も良好です。

  


現在、特に問題なくお食事も噛めて経過良好です。

この様に、抜歯と言われるケースでも保存的に歯を残す治療が可能です。
  



歯根破折・口腔外接着再植法16

院長の大倉です。

今回は、前歯の歯根破折のケースです。

抜歯即時インプラントの適応ですが、ご自身の歯を残す治療法を強く希望されたため、口腔外接着再植法を行いました。

レントゲン写真です。

歯の中央部分に破折を認めます。

   

左上の前歯の歯肉に炎症が認められ、歯の動揺もありました。

  
まずは、抜歯を行います。

破折しているため、歯冠部と歯根が分離されて抜歯されました。

  

   

抜歯された歯の状態です。

根管内に金属ポストが認められます。

   

  

  
接着するために、根管内の金属ポストを除去し、炎症性肉芽組織も取り除きました。

ファイバーポストを新たに根管内に挿入し、スーパーボンドにて接着しました。

    
  

  

  
再植を行います。

再植前には、十分に抜歯窩を搔爬 します。

   

  再植した状態です。

もとの位置に固定します。

  

  

再植直後のレントゲン写真です。 

歯根破折の状態、歯槽骨の吸収、炎症の程度など、条件によっては口腔外接着再植法を行うことが出来ますが、咬合状態や歯軋りなどに注意して経過観察を行う必要があります。



口腔外接着再植法15

院長の大倉です。

今回は、ブリッジの支台歯の歯根破折のケースです。

ブリッジの支えである右上の 第一小臼歯が、数ヶ月前から歯肉の腫れと噛み合わせの際に違和感を感じるとのことで、ブリッジを外したところ歯根破折を認めました。

根管治療を行うも、炎症症状が改善しないため、完全に汚染物質を除去する目的に口腔外接着再植法を行いました。
  

抜歯した状態です。

破折面は、根管治療では除去出来ない汚染物質が付着していました。
  
汚染物質を除去し洗浄しました。

  

ファイバーポストを挿入し、スーパーボンドにて接着しました。

歯肉の腫れと噛み合わせの際に違和感   

再植を行います。

    
  

術後1ヶ月のレントゲンです。

仮歯を装着中ですが、歯肉の腫れと噛み合わせの際に違和感は消失し経過は良好です。

 

このようにブリッジの支える歯でも、歯根破折を口腔外接着再植法で再生することで再度、ブリッジの治療が可能でした。



外科的口腔内接着法1

院長の大倉です。

今回は、ブリッジの支台歯である犬歯の歯根破折のケースです。

疲れると歯肉の腫脹を繰り返します。

ブリッジはかなり大きなもので、簡単に外すことができません。

ブリッジで噛む事は出来るので、今回、歯根破折で生じる症状を取り除くために外科的口腔内接着法を行ないました。

手術の前の状態です。

  犬歯の根尖部が腫れています。

 

歯肉を剥離したところです。

歯肉が腫れていたところに炎症性の肉芽組織が見られます。

  

 肉芽組織を取り除いたところです。 

歯根が二つに割れてハサミのように先が開いてました。
   
破折した歯根を元の位置に戻しました。
  

破折内を超音波にて洗浄し、感染物質を除去後、スーパーボンド(接着剤)にて歯根破折を接着し復元しました。
  
剥離した歯肉を戻し、縫合しました。

一週間後、抜糸し経過観察します。
 

今回は、ブリッジの支台歯の歯根破折で、本来ならばブリッジを外して抜歯となるケースです。

ですが、抜歯以外の治療法として歯根破折を修復する事で、ブリッジの延命を図りました。



歯の移植(智歯を利用した移植)

院長の大倉です。

今回は、右下の第二大臼歯の歯根破折のケースです。

「時々、疲れたりすると、歯肉が腫れる」

「硬いものを噛むと違和感を感じる」など、

右側で噛むとしっかり噛めないので、心配になり来院されました。

口腔内写真です。

 
レントゲン写真です。

根尖が破折しています(黄色矢印)。
 
その歯を抜歯しました。

根尖から歯根中央にかけて破折が認められました。

今回は、口腔外接着再植法ではなく、後ろにある智歯(親知らず)を移植することにしました。

理由として、歯根破折の影響で、智歯にも一部炎症が波及していたためです。
   
 
抜歯窩から智歯(親知らず)が確認できます(黄色矢印)。
  

智歯を抜歯しました。

歯にダメージを与えないように慎重に扱います。

 

その 智歯を歯根破折していた歯のところに「移植」しました。
   

形と大きさは、ほぼ元あった歯に近似していたため、予定通り歯が収まりました。

手前の歯に接着剤にて固定し、噛み合わせを調整しました。

 
術後のレントゲン写真です。

 

今回は、歯根破折を起こした歯に対して、健全な智歯(親知らず)を移植することで、炎症の原因を取り除き、咬合機能の回復を図りました。

今後は、移植歯の根管治療後に歯冠修復を行って噛めるようにしていきます。
 



口腔外接着再植法14

院長の大倉です。

今回は、右下の小臼歯の歯肉の腫脹と咬合痛を主訴に来院されました。

根管治療後に被せ物を入れましたが、歯肉の腫脹と咬合痛が表れました。

また、頬側歯肉に膿の出口が出来ています。

  

CT画像です。
歯根の周囲の骨が吸収し、歯根破折の可能性が高いレントゲン画像の所見です。

  IMG_0626-0.png
垂直性歯根破折を疑い、口腔外接着再植法を行いました。

抜歯した状態です。

根の先から歯根破折を起こしていることが確認出来ました(矢印)。

IMG_0623.JPG
歯根破折線に沿って超音波にて除染し、スーパーボンドにて接着しました。

IMG_2514.JPG
口腔内に戻して、再植しました。

隣接歯と固定します。IMG_2515.JPG
再植後のレントゲン画像です。

  
4か月後に骨再生が見られるか確認します。



口腔外接着再植法12

院長の大倉です。

下顎の小臼歯歯根破折に口腔外接着再植法を行い術後4カ月経過したケースです。

術前のレントゲン写真と術後のレントゲン写真を比較しました。

こちらが術前です。

歯根破折が生じている歯根周囲に骨が吸収している像を認めます。

 

   

術後4カ月のレントゲン写真です。

骨が吸収していた部位に骨の再生がみられ、治癒していることが分かります。

  
  

咀嚼しても特に違和感なく、無意識に噛んでいるとのことです。
術前の状態です。

歯肉が疲れると腫れて膿が出ていました。

 

  抜歯した歯根破折の状態です。
二つに分割されていました。
 
感染組織や汚染物を除去した状態です。
   

接着剤で元の歯根に再生します。

 

抜歯した所に再植します。
   
再植した歯を固定します。
  
 術後4カ月の状態です。

歯肉の腫れや排膿もなくなり快適な状態です。
 
この様に、少しでも歯を残せる場合には積極的に残せる方法を検討いたします。



口腔外接着再植法11

院長の大倉です。

失活小臼歯の歯根破折のケースです。

歯内療法を受けた歯は、歯髄がある歯に比べると歯根破折の発生頻度が高くなります。
特に小臼歯の歯根破折は、他の歯に比べると高く、当院では「口腔外接着再植法」で治療される方が多く見られます。

レントゲン写真です。

上顎小臼歯の歯根が二つに割れています(黄色矢印)。
   
口腔内の状態です。

白い被せ物が装着されており、歯肉炎が見られます。
  

今回も、被せ物も壊さずに「口腔外接着再植法」にて歯根破折を治しました。

歯根膜を傷付けない様に抜歯を行います。
  

被せ物が先に外れて、歯根破折が確認できます。
  

歯根を抜きます。

抜歯された歯根の状態です。

歯根内部に汚染物と不良肉芽組織が見られます。

  

除染並びに不良肉芽組織を丁寧に除去します。

    
接着法にて、組み立てます。

歯根破折も接着し、元の歯根の状態に復元します。

    

再植します。

暫く隣の日に固定します。

  

術後のレントゲン写真です。

歯根破折は、改善されています。

  

現在、固定を外して徐々に噛み始めています。

どの位で、自然に噛めてくるか経過観察を行います。

 



口腔外接着再植法10

院長の大倉です。

左下奥歯が歯根破折しており、前医にて抜歯が必要と言われました。

HPにて、当医院で少しでも歯を残す治療を希望されて来院されました。

 左下の奥歯の状態です。

歯肉に発赤が見られます。

  

セメントを外しました。

歯の中が3分割され、歯根破折を認めます。
 

今回も、口腔外接着再植法を行いました。

まず、一度抜歯します。

3個の破折片に分かれました。

炎症性肉芽組織の付着がかなり認められます。
   
肉芽組織の除去、汚染物の除去、洗浄を行い元に歯の状態に組み立てました。
  
ここで、スーパーボンド流し込み法にて破折片を接着します。

  

裏面です。

破折線に沿って接着材が確認できます。
 

根先も接着材で十分に封鎖します。

   

口腔内の元の位置に歯を戻して固定しました。

この状態で1カ月半待ちます。
  
術前のレントゲン写真です。

破折線が鮮明に見えます。

術後のレントゲン写真です。

破折線は、接着材にて完全に封鎖、接着し歯は元の状態に戻りました。
 

術後は、腫れもなく痛みもなかったとの事でした。



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